ティラノスクリプトV520がリリースされました! しばらくベータ版として開発してきたV515の安定版となります。V514以前から大きな仕様変更が入っていますので、公開済みのゲームへの適用は非推奨です。
V514以前からアップデートされた箇所を以下にまとめます。
V515beta1
➡詳しくはNotionのV515beta1をご覧ください。
パーサー(シナリオ構文解析)の仕様変更
- 従来の仕様ではタグのパラメータに含まれるスペースがすべて無視されていましたが、新仕様では両端の空白がトリミングされて内部の空白は保持されるようになりました。
- スペースの扱いについてはConfig.tjs の
KeepSpaceInParameterValue
オプションで変更可能です。
- スペースの扱いについてはConfig.tjs の
- 「\」(バックスラッシュ。フォントによっては半角の円マーク)でメタ文字のエスケープができるようになりました。たとえばシナリオファイルに
\[test]
と書くと、testというタグとして解釈されるのではなく、あくまでメッセージとして [test] と表示されます。
セーブ・ロードのシステムの仕様変更
- セキュリティ向上のため、セーブ・ロードのシステムが変更されました。
- HTMLの構造をJSON形式で読み書きするようになりました。
V515beta2-5
➡詳しくはNotionのV515beta2-5をご覧ください。
メッセージ周りの機能強化!
関連タグ: [font] [deffont] [ptext] [glyph] [message_config]
- 縁取り機能が強化! 太い縁取りや複数色の縁取りが指定可能に。
- グラデーションテキスト機能が追加されました。
- メッセージのより細かい制御が可能になりました。セリフのカギカッコの下に2行目の文章が回り込まないようにしたり、禁則処理や単語中折り返しの禁止処理などができるように。
- クリック待ちグリフがカスタマイズしやすく! キーフレームアニメ―ションを適用したり、各コマが横に連結された画像を使ってコマアニメーションにしたりできるように。
オーディオ周りの機能強化!
関連タグ: [xchgbgm] [changevol] [pausebgm] [pausese] [resumebgm] [resumese]
- 非推奨となっていた [xchgbgm] タグ(BGMのフェード切り替え)が使えるように。
- BGMやSEの一時停止・再開・音量変更ができるように。
- 音声のプリロードデータの仕様変更。メモリがなるべく圧迫されないように。
イベントリスナを登録できるように(上級者向け)
- ティラノスクリプトが発行する様々なイベント(スキップを開始した、特定のタグを開始した、ロードを完了した…etc)に対してJavaScriptでイベントリスナを登録できるようになりました。
V515beta6
➡詳しくはNotionのV515beta6をご覧ください。
キャラクターズーム機能
関連タグ: [chara_config]
これまでも「発言中のキャラを目立たせる機能」は多数ありましたが、さらに「発言中のキャラをズームする機能」が追加されました。
グラフィカルリンク(glink)の機能強化!
関連タグ: [glink] [glink_config]
- グラフィカルリンクの自動配置に対応しました。x および y パラメータを省略した場合に、グラフィカルリンクが画面中央に自動で配置されます。
- グラフィカルリンクの登場アニメーションや退場アニメーションが指定できるようになりました。(退場アニメーションはクリックされた場合とクリックされなかった場合で別々に指定可能!)
V515beta7
➡詳しくはNotionのV515beta7をご覧ください。機能デモもありますよ。
キーコンフィグ機能強化!
- 指定できるアクションが増加!
- 「ボタン or キーを押している間だけスキップ」というアクションを「holdskip」として独立させ、「skip」はあくまで「ボタン or キーを押すたびにスキップ状態を切り替える」というアクションに。
- 特定のアクションが [stop_keyconfig] 下でも有効になるオプションを設定可能に。
- キーボード操作をより強力にサポートするように。
- キーボードで仮想マウスカーソルを動かしてクリック!
- グラフィカルリンクを方向キーで選んでエンターキーで選択など。
- ゲームパッド操作をサポート!
- アナログスティックで仮想マウスカーソルを動かせる。
- 十字キーでグラフィカルリンクを選択できる。
- 各種ボタンで決定・キャンセル・メニューを開くなど。
- もちろんこの設定は KeyConfig.js で自由にカスタマイズできます!
- ゲームパッドを振動させるタグ [vibrate] も新規実装。
マウスカーソルのカスタマイズ機能強化!
関連タグ: [cursor]
- ポインター画像(ボタン系の画像の上にマウスを乗せたときの画像)を設定可能に。
- ホットスポット(カーソル画像のうち、実際にクリック座標として扱われる位置)を設定可能に。たとえば、十字型のカーソル画像に変更した場合に「見た目と実際のマウス座標がずれてる!」という問題を解決できます。
- 一定時間マウス操作がなかった場合にマウスカーソルを非表示にできるように。
確認ダイアログのカスタマイズ機能強化!
関連タグ: [dialog_config] [dialog_config_ok] [dialog_config_ng] [dialog_config_filter]
- 「タイトルに戻ります。よろしいですか?」などで表示される確認ダイアログを強力にカスタマイズできます。
スキップモードグリフやオートモードグリフを設定可能に!
関連タグ: [glyph_skip] [glyph_auto]
- 「いまスキップ中!」「いまオートモード中!」というような、特定のモード中だけ表示される画像を設定できるようになりました。
その他
上記のほかに、細かなパフォーマンスの向上やバグ修正、挙動の調整が施されています!
- クリック待ちグリフのチラつき防止。
- ゲーム起動時のリサイズ処理の改善。
- [html] [iscript] タグの実行速度改善。
- etc…
関連リンク
■ タグリファレンス
■ 最新版のV5ダウンロード
■ お問い合わせフォーム
不具合などございましたら、お気軽にご連絡ください。よろしくお願いいたします。